ご利用者様の声

在宅透析の導入事例

仕事に穴をあけるわけにはいかない、透析をしなければ生き続けることができない。

透析をしながら仕事をしている人は、私を含め、透析日には仕事を早退をするか、退勤後に夜間透析を行っているクリニックに向かうことになります。早退する際には、仕事を続けいてる同僚を残して帰る心苦しさ、残りの作業を誰かに引き継がなければならいこともあり、同僚に大きな負担をかけてしまいます。

就業時間を全うしたとしても、夜間受け入れが可能な透析クリニックは少なく、職場から通院することを考えると、都合の良い場所にクリニックがあるとは限りません。また、夜間透析は入室時間の上限があります。それを過ぎると受け入れてもらえません。業務の都合で到着が少し遅くなっただけでも、その日の透析が受けられなくなるケースも発生するのです。その場合、透析日を再調整しなければならず、結果、以降の予定が全てずれ込んでしまいます。透析クリニックとしても、他の患者の予定を縫って再スケジュールしなければならないはずです。それを思うととても気が重くなります。

無事に透析を終えたとしても、他の透析患者同様、常に体調が万全というわけにはいきません。クリニックからの帰宅途中、血圧が下がりフラフラの状態になってしまったり、通行人とぶつかり止血箇所から再出血してしまったこともあります。

こういった透析にまつわるストレスを軽減したい。そして仕事と両立したい。そんなとき在宅透析という方法があることを知り、ルルドの泉訪問看護ステーション様に相談をしました。

在宅透析を導入するにはいくつかの壁を越える必要がありました。まずは受け皿になってくれるクリニックがとても少ないことが判明しました。それでもルルドの泉のスタッフの皆様が、様々なクリニックに問い合わせてくださり、私の条件に合致するクリニックを見つけ出してくださいました。

在宅血液透析を行うには、透析機器の設定などの操作や、シャントという血管への自己穿刺、機器との接続、そしてトラブル発生時の対処などを自己にて全てできるようにしなければなりません。そのため、クリニックで週3回、3ヶ月間のトレーニングカリキュラムが組まれていました。トレーニングに際しては、クリニックと自宅間の送迎をしてくださったり、介助者を紹介してくださり一緒にトレーニングに参加したりと、安心してトレーニングに集中することができました。おかげさまで3ヶ月のトレーニングを修了し、無事にクリニック医院長の許可を得て、在宅透析をスタートすることができました。在宅血液透析許可の背景には、ルルドの泉訪問看護ステーション様の献身的な後押しがとても大きかったと、医院長がおっしゃっていました。

在宅透析の前後には、ルルドの泉の看護師さんが訪問してくださり、バイタルチェックをしていただいています。その日の調子や希望によって、夜間帯でも体調に変化がないか細かくチェックしていただくことも可能なため、とても安心して暮らしております。現在では、仕事を続けながら、夜間透析の時間を気にすることもなく、リラックスして自宅で透析ができ、また、透析後に帰宅する必要もなく、以前とは比べようもなく快適な生活サイクルを得ることができました。

最後に、今こうして仕事を透析を両立させ、ストレスを軽減し、取り組めていること、そして導入までにいくつかの壁を乗り越えることができたのも、ルルドの泉訪問看護ステーション様の手助けがあったからこそであると感じています。ルルドの泉訪問看護ステーションの皆様にはとても感謝しております。

55歳 男性 糖尿病性腎症